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個人的にまとめているだけです

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』メインテーマのコード進行とメロディ

個人的にはここ数年で最も印象に残るメインテーマに感じました。
今回もテーマの重要な部分を採譜して分析・解説していきます。

この動画の1:06~の部分を採譜したものが以下になります。

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1小節目で跳躍し2小節目に着地するようなダイナミックなメロディに続き、その後Fm7(9)からG7に繋がるかと思いきや、予想を裏切るVの代理コード♭ⅡM7(9)
その後の5~6小節目は1~2小節目のメロディをさらに跳躍させる形になり、さらに予想を裏切る6小節目のAm(9,11)がこのテーマを特徴づけているものと考えられます。

この浮遊感が今回の新しいゼルダを象徴しているようで、今までにない新しさ、今までにないゼルダを表しているように感じます。

5~6小節目のCm(9)→Am(9,11)は理論的にはどう解説できるのでしょうか…。ドとソの音がCm(9)とAm(9,11)の共通する音で、同音保持のような形で、使いどころによれば効果は抜群かもしれません。2小節目のAM7のように、マイナーキーでのVIIの代理コードとして考えればよいのでしょうか。

ともかく、今作のメインテーマは個人的にかなりびっくりした曲でした。