CLVII | 映画音楽・ゲーム音楽・作曲のこと

個人的にまとめているだけです

『ヘイホーこうざん』(マリオカート8DX)コード進行の考察

メロディとコードをコピーしたものが以下になります。

※15小節目、19小節目のG#はG#mの誤りです。

変化が表れるのが14小節目、Am→Bときて15小節目でE durへと転調しています。
このAmとBはE durのIVとVにあたり、B→Eの進行はドミナントモーションと考えられます。14小節目の2拍目までシの音が出てこないんですよね。

15小節目のE→G#m→A→Bときて、17小節目ではE→G→A→Bと、G#mをGに置き換えて変化がおこっています。Gは同主調g mollからダイアトニックコードを借用し、G#mが来るであろうという予想を裏切ったものかなと思います。このGの部分だけ少しだけ浮遊感のあるような印象を受けます。

24小節目からのB→Aの進行は元の調であるDのVI→Vの進行であり、AからDへとドミナントモーションをすることで、スムーズに元の調に戻っていることがわかるかと思います。

今回は譜面の書き方、コードの当て方が少し雑になってしまったので勉強を重ねます…。(例えば21小節目のCはE durという見方からすると違う書き方の方がいいのでは?など…)

『スノーボールパーク』(スーパーマリオ3Dワールド)のコード進行考察

簡単にメロディとコードを耳コピしたものが以下になります。

3小節目からのメロディがモチーフとなっており、11小節目以降でもこのモチーフを中心に、ツーファイブを中心としてリハーモナイズされ繰り返し変奏されています。

C → Am/C → Dm → G/D...と、トニックとサブドミナントドミナントの繰り返しの後、
10小節目からのF#m7(サブドミナントのDmの代理?)→Bの進行から変化が表れています。このF#m7→Bは強進行となっていて、スムーズな動きになっています。
その後11小節目からはDm7→GM7→CM7となっており、おなじみツーファイブの進行でモチーフが繰り返されています。

特に注目したいのが13小節目からの進行で、

Dm7→B(後続するEM7のセカンダリードミナント。Gの代理?)→EM7、
Em7からそのあとのAm7へ4度進行し、Am7→D→GM7の進行で、18小節目までG durへの一時転調が見られます。

曲を聴いていてメロディも進行もダイナミックに動く曲だと感じたのでまとめました。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』メインテーマのコード進行とメロディ

個人的にはここ数年で最も印象に残るメインテーマに感じました。
今回もテーマの重要な部分を採譜して分析・解説していきます。

この動画の1:06~の部分を採譜したものが以下になります。

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1小節目で跳躍し2小節目に着地するようなダイナミックなメロディに続き、その後Fm7(9)からG7に繋がるかと思いきや、予想を裏切るVの代理コード♭ⅡM7(9)
その後の5~6小節目は1~2小節目のメロディをさらに跳躍させる形になり、さらに予想を裏切る6小節目のAm(9,11)がこのテーマを特徴づけているものと考えられます。

この浮遊感が今回の新しいゼルダを象徴しているようで、今までにない新しさ、今までにないゼルダを表しているように感じます。

5~6小節目のCm(9)→Am(9,11)は理論的にはどう解説できるのでしょうか…。ドとソの音がCm(9)とAm(9,11)の共通する音で、同音保持のような形で、使いどころによれば効果は抜群かもしれません。2小節目のAM7のように、マイナーキーでのVIIの代理コードとして考えればよいのでしょうか。

ともかく、今作のメインテーマは個人的にかなりびっくりした曲でした。

『マリオカートスタジアム(マリオカート8)』のコード進行とメロディ(一部)

マリオカートスタジアム(マリオカート8)』のサビにあたる部分を採譜しました。

この動画の43秒あたりからのギターのメロディと、コード進行が以下のようになります。
8小節目からは進行だけメモしておきたかったのでフレーズは割愛させてもらいました。

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  • 1~3小節目
    C → CM7/E → F
    Ⅰ → ⅠM7/Ⅲ → Ⅳ
    この進行は『スーパーマリオギャラクシー』の「エッグプラネット」のサビの部分(下の動画の57秒辺り)でも使われていましたし、今作の最初のステージ曲ということもあるので、メインテーマ的なポジションを意識したのかなと思います。
  • 4小節目
    同主調からのモーダルインターチェンジⅥ→Ⅶ→Ⅵの進行。
    よくあるパターンだとⅥ→ⅦとくればⅠに解決しがちですが、ここでは再びⅥに戻り後の5小節目に繋がります。
  • 5~7小節目
    ド頭からのGm7(Vm7)についてですが、ここは f moll への一時転調と解釈したほうが整理できるかなと思います。
    f moll とした場合、Gm7 →G♭6→Fm7(Ⅱ→Ⅱ6→Ⅰm7)の進行となり、本来であればGm7 →C(6)→Fm7(Ⅱ→Ⅴ→Ⅰm7)のツー・ファイブの進行であったものを、Ⅴの代理コードであるⅡ(裏コード)に置き換えたものと考えれば整理できるのでは、と考えられます。
  • 8小節目~
    再びA♭→B♭の進行が登場し、C dur へ戻ります。
    10小節目、D/C→Bm7と来てE♭へとつながるかと思いきやF7sus4へ。
    12小節目で Gsus4 → G で曲がループし、ドミナントモーションで頭に戻ります。

 

以上になります。マリオカート8の収録風景など公式チャンネルでアップロードされてます。

ギター:増崎孝司(ディメンション)
ベース:川崎哲平
ドラム:坂東慧T-SQUARE)、則竹裕之THE SQUARET-SQUARE
アコースティックギター:遠山哲朗
アルトサックス:勝田一樹(ディメンション)、本間将人
ソプラノサックス、バリトンサックス、フルート:山本拓夫村田陽一ソリッドブラス)
テナーサックス:竹野昌邦(村田陽一ソリッドブラス)
トランペット:エリック・宮城(村田陽一ソリッドブラス)、Luis Valle、奥村晶(熱帯ジャズ楽団)
トランペット、フリューゲルホーン:西村浩二村田陽一ソリッドブラス)
トロンボーン村田陽一村田陽一ソリッドブラス)、中川英二郎(侍Brass、小曽根真 No Name Horses、Beat Detectives)、鹿討奏
フルート、ティン・ホイッスル:高桑英世(東京ポップスオーケストラ)
オーボエ:最上峰行
ヴァイオリン、二胡:篠崎正嗣(篠崎正嗣ストリングスグループ)
ヴァイオリン:中西俊博(爆裂クインテット)、今野均(今野均ストリングス)
アコーディオン:佐藤芳明

引用元(マリオカート8のサントラがきた! http://kashimasan.blog66.fc2.com/blog-entry-1202.html

余談ですが、上の動画の1:05~あたりはSFC版のマリオカートのテーマのアレンジですね。

あとビッグブルーのアレンジのソロバトルがめちゃくちゃ熱い